免疫機能に働きかけるブロッコリー多糖体に関する研究

ブロッコリーには免疫を活性化する成分があります。それが、ブロッコリー多糖体です。ブロッコリー多糖体は、東京大学と当社が共同で特許を取得した方法で抽出されます。

免疫とは?

免疫とは?

免疫は自分の身を守るしくみ

「免疫ってそもそも何?」「どういう仕組で免疫は働いているの?」

私たちの体を外敵から守ってくれる免疫。さまざまな感染症が流行するなか、免疫について興味をもっている方も多いのではないでしょうか。

「一度かかったらもう二度とかからない」といわれる感染症があるのは、免疫がしっかりと働いているためです。今回は、私たちの体が免疫によってどのように守られているのか、数多くある免疫細胞がそれぞれどのような働きをしているのかについて詳しく解説します。

ウイルスや細菌などの病原体からカラダを守る

免疫とは、体に病原体が侵入したときにはたらく防御システムです。細菌やウイルスが侵入した場合、体内にがん細胞が発生した場合に、それらを異物と認識し、体に悪さをしないように排除します。

風邪を引くと熱や咳、鼻水などが出るのは免疫機能が働いているおかげです。体温を上げて熱に弱い病原体をやっつけ、咳や鼻水によって異物を外に出そうとします。

ところで、免疫には「自然免疫」と「獲得免疫」の2種類があるのをご存知でしょうか。人間は自然免疫と獲得免疫によって自身の体を病原体から守っています。

2つの免疫のしくみー自然免疫と獲得免疫

免疫は、2つの種類にわけることができます。

ひとつめが、自然免疫です。体に侵入した病原体をいち早く見つけて排除する働きで、免疫機能の最前線で私たちの体を守ってくれます。

ふたつめが、獲得免疫です。侵入してきた病原体に合わせた武器となる「抗体」を作って、ねらいを定めて強力に攻撃します。武器となる抗体をつくるのには時間がかかりますが、次に同じ病原体が侵入した時には、その情報を記憶しているので、素早く抗体をつくって攻撃します。

2つの免疫のしくみー自然免疫と獲得免疫

自然免疫

自然免疫とは、もともと人間の体に備わっている免疫のことです。

体内に入ってきたものが自己の細胞なのか、非自己の細胞=病原体なのかを区別し、非自己のものだと認識した場合はマクロファージやNK(ナチュラルキラー)細胞などが速やかに排除しようと働きます。病原体が体内に侵入したときに働く、生まれつき備わった免疫機能です。

獲得免疫

獲得免疫とは、生まれながらにもっている免疫ではなく、後から獲得する免疫の仕組みです。B細胞、ヘルパーT細胞やキラーT細胞の働きにより感染した病原体を記憶しておき、再び同じ病原体と遭遇したときに効率よく排除しようとします。

自然免疫と比べると獲得免疫は反応するまでに時間がかかりますが、病原体の種類に応じた戦い方をすることが可能です。一度感染した病原体にはかからなくなったり、感染しても軽症で済んだりするのは獲得免疫の働きによります。

ブロッコリー多糖体の効果ーヒト臨床試験

かぜ症状の発症リスクを下げる効果

ブロッコリー多糖体を含むサプリメントの摂取によって、かぜ症状が軽減されました。

風邪症状の累積日数
出典:薬理と治療.50(6):1065-1078(2022)

20歳以上の風邪をひきやすい健常な男女96名を無作為に2つのグループに分け、ブロッコリー多糖体を含むサプリメント、または含まないサプリメント(プラセボ)を8週間摂取していただき、かぜ様症状*の累積日数を記録しました。

*全身倦怠感、寒気、熱っぽさ、疲労、くしゃみ、鼻汁、鼻づまり、のどの痛み、せき、関節痛、筋肉痛の症状をのいずれか1つでも自覚した場合、かぜ(感冒)症状の発症と定義しました。

免疫細胞を活性化する効果

NK細胞と好中球

ブロッコリー多糖体を含むサプリメントの摂取によって、免疫細胞であるNK細胞と好中球が活性化する傾向がみられました。

免疫細胞の活性
出典:薬理と治療. 40(6):489-494(2012)

20歳以上の健常な男女20名にブロッコリー多糖体を含むサプリメントを4週間摂取していただき、試験前後で免疫細胞の活性を測定しました。

pDC(プラズマサイトイド樹状細胞)

ブロッコリー多糖体を含むサプリメントの摂取によって、免疫細胞であるpDC(プラズマサイトイド樹状細胞)が活性化されました。

樹状細胞の活性
出典:2023年臨床試験(論文投稿予定)

20歳以上の風邪をひきやすい健常な男女43名を無作為に2つのグループに分け、ブロッコリー多糖体を含むサプリメント、または含まないサプリメント(プラセボ)を8週間摂取していただき、試験前後で免疫細胞の活性を測定しました。

T細胞

ブロッコリー多糖体を含むサプリメントの摂取によって、免疫細胞であるT細胞の減少が抑制されました。

T細胞の数
出典:薬理と治療.50(6):1065-1078(2022)

20歳以上の風邪をひきやすい健常な男女96名を無作為に2つのグループに分け、ブロッコリー多糖体を含むサプリメント、または含まないサプリメント(プラセボ)を8週間摂取していただき、試験前後で免疫細胞の活性を測定しました。

基礎研究

東京大学と特許を取得した
自然免疫活性の評価方法とブロッコリー成分の発見

カイコを使って自然免疫活性化を評価する

なぜカイコか?

カイコと聞くと絹を思い浮かべる方が多いと思いますが、実はカイコは生理的な条件がヒトに近く、さらに最近ではカイコとヒトで自然免疫の仕組みが共通していることがわかり、医薬品や健康食品の開発において注目されています。

体の仕組みに共通点が多い
東京大学と特許を取得した自然免疫の評価方法

カイコの優れた点は、自然免疫機能が活性化すると筋肉が収縮することです。さらに、免疫が活性化するほど、筋肉がより収縮することもわかりました。この発見によって、カイコを使って様々な成分の免疫活性レベルの測定・比較ができるようになりました。
東京大学と当社は共同で、日本、アメリカ、欧州でこの測定技術の特許を取得しました。

カイコ筋標本を使った自然免疫の評価
出典:カイコ免疫
自然免疫を活性化する食品の探索

野菜、果物、きのこ類や海藻類など数十品目の素材を調べ、そのなかでブロッコリーが最も自然免疫を活性化することを発見しました。

カイコ筋標本に野菜液汁を添加し筋組織収縮を指標として免疫細胞の活性を比較
出典:Drug Discoveries & Therapeutics.2017,11:230-237.

特許成分「ブロッコリー多糖体」の発見

ブロッコリー多糖体の発見

ブロッコリーに含まれるどのような物質が自然免疫を活性化させているのかを調べた結果、ブロッコリーの細胞壁に内側に存在する「多糖体」が免疫に作用していることがわかりました。

ブロッコリーの細胞
出典:Drug Discoveries & Therapeutics.2017,11:230-237.
多糖体とは?
多糖体の分子構造

糖が連なった構造をしている物質で、免疫にはたらく成分として注目されている。アガリクスのβグルカンや、海藻に含まれるフコイダンが有名。

東京大学と共同で特許を取得したブロッコリー多糖体の抽出技術

ブロッコリー多糖体は、細胞壁の内側にある成分であり、通常調理ではほとんど得られない成分であることがわかりました。そこで、東京大学と共同でブロッコリー多糖体を抽出する方法を開発し、特許を取得しました。

東京大学との特許製法によるブロッコリー多糖体の抽出
出典:特許第5491082号
カイコ筋標本にブロッコリー抽出物を添加し筋組織収縮を指標として免疫細胞の活性を比較
出典:© Imagine Ogata Seimeigaku Laboratory, 20190702.

成分間の自然免疫活性作用の比較

自然免疫活性化成分の比較

カイコを筋標本に各成分を添加し筋組織収縮を指標として免疫細胞の活性を比較
出典:
Drug Discoveries ;& Therapeutics.2017,11:230-237, Frontiers in Food Science and Technology. 2023: 1012121, Drug Discoveries & Therapeutics. 2012; 6: 88-93., Drug Discoveries & Therapeutics. 2016;10: 49-56., Drug Discoveries & Therapeutics. 2017;11: 288-290., © Imagine Ogata Seimeigaku Laboratory, 20190702.

ブロッコリー多糖体には、RG-Iペクチン様多糖類や高分子グルコースといったようにいくつか種類があります。そのうち高分子グルコースについては、現在当社が把握している範囲では、これを上回る自然免疫活性化作用をもつ成分は発見されていません。

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